ほっとスペースで取り組んでいる、4 Well-being®(フォー・ウェルビーイング)についてご紹介させていただきます。
Well-being(ウェルビーイング)とは、直訳すると「善く在ること」、個人に対して言えば、その人の心身と社会的な健康を意味する概念と言えます。
瞬間的な幸せを表す英語「Happiness」とは異なり、「持続的な幸せ」を意味します。
厚生労働省は、この言葉を「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念」だと示しています。
私どものWell-beingの目標は、身体的、精神的に健康で生涯を過ごす、そして「健康寿命」をいかに延ばすかに集約されます。
健康寿命を延ばすためには運動だけでは難しく、日々の生活習慣や環境も大切な要素となります。
例えば、私たちは自然の恵みの中で生きています。四季折々の「季節の養生法」などを取り入れた生活を過ごす事も大切な要素になります。
「お身体のケア=受動的」以外に「セルフケア=能動的」を行うことで、「心と体の善い状態を維持する」ご提案をしています。
その為の方法(メソッド)として4つのセルフケアをご提案しています。
① 運動セラピー
② 脳セラピー
③ セルフセラピー
④ フードセラピー
Well-beingの定義と重ね合わせて<4 Well-being>と表現しています。
「心と体の善い状態」を実現する、そのための一歩を踏み出して頂くツールとしてお役に立てれば幸いです。
*4 Well-being®は大阪産業局のご指導を得ながら当店のテーマである「心と体のバランス」、具体的には「心と体を善い状態にするメソッドの普及」として推進しています。
4 Well-being® は当店の登録商標です。
季節のワンポイント
《梅雨の健康法》
梅雨の時期になると、何となくカラダがだるい、肩がこるといった「梅雨だる」を訴える方が多く見受けられます。
「梅雨だる」から「夏バテ」に繋がってしまわないように気を付けていきましょう。
*原因*
①低気圧が続く
梅雨のこの時期、大気は低気圧配置になります。大気が低気圧になると、身体は副交感神経が優位に働くようになります。
副交感神経は、緊張をほぐして身体を休ませる神経ですので、身体がお休みモードになって、「だるい」「やる気が出ない」と感じてしまいます。
低気圧が続くと「ヒスタミン」という炎症物質(発痛物質)の分泌が多くなるため、肩こり、偏頭痛などがひどくなる場合があります。
②気温の寒暖差
寒暖差で自立神経の機能が乱れ、体調不良の原因になると言われています。
寒暖差によって疲労が溜まると、寒暖差疲労といわれ、体は冷えやすく、「肩こり」「めまい」「頭痛」「食欲不振」「不眠」「便秘、下痢」「イライラ」「むくみ」といった体調不良を連鎖的に引き起こすリスクも高くなります。
③湿邪(しつじゃ)
「湿邪」とは、体内の余分な水分が引き金となって消化器系に影響をおよぼし、だるさや食欲不振、消化不良、下痢や便秘を引き起こす病気のこと。湿度が高く、身体の代謝も落ちがちなこの時期にかかりやすくなります。
*対策*
①梅雨の時期こそリズム良く!自律神経のバランスを整える
生体リズムを整える様な生活習慣を心がけましょう。
・朝起きたらカーテンを開けて光りを浴び、体内時計をリセット
・雨や曇りでもカーテンを明け、部屋を明るくしましょう
・日中は意識して活動的に
・雨が続くと運動不足になるので、ご自宅でストレッチなどの軽めの運動を行う
・就寝前にぬるめのお湯にゆっくりつかり心身ともにリラックス
・良質な睡眠を心掛ける
②冷えに注意!こまめな体温調節を
冷房で寒さを感じることがあると思います。薄手のカーディガンやストールを常に携帯し、冷えを感じたらすぐに羽織るようにしましょう。
暑いとき、湿度が高いと汗が蒸発しにくく、熱が体内にこもった状態になります。自宅でエアコンをつける時は、ドライ機能を使うと良いでしょう。
③加熱を中心に!栄養バランスの良い食事
体内の湿を増やし、「湿邪」につながってしまうので冷たいものや生ものの摂りすぎに注意し、食品が傷みやすい時期でもありますので、できるだけ火を通して温めて食べることをおすすめします。
④旬の食材を召し上がる意識も大切です。
【旬の野菜】
アスパラガス、インゲン、枝豆、オクラ、キャベツ、キュウリ、トマト、ピーマン、レタスなど
【旬の果物】
ビワ、マンゴー、キウイ、チェリー、夏みかん、メロンなど
今月のワンポイント
<春の養生法>
春の陽のエネルギーが盛んになるにつれ、良くも悪くも目覚めの季節になり
ます。私たちの身体も心と体が不安定な状態になりやすい季節でもあります。
春の養生法の一つ目は、従来以上に意識して朝陽を浴びるという事です。
朝陽を浴びることで「セロトニン」が生成され、精神の安定や安心感の醸成に 大きな効果を発揮します。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれているように、心身を安定させ、脳を活発に働かせ、前向きな気持ちを醸成する神経伝達物質の一つです。
また夕陽の時間帯になると「セロトニン」は「メラトニン」に変わります。
メラトニンは眠りを誘う「睡眠ホルモン」の一種なので、積極的に朝陽を浴びる事で良質な睡眠を確保できる様になります。
二つ目は、食べ物での養生法です。
東洋医学では、春は「肝蔵の肝」に影響が出やすく、眼精疲労や筋肉のこわばり などが出やすいと言われています。
また肝のエネルギーは「怒」の感情を支配すると考えられていますので、肝気が のぼりすぎる事によって、怒りやすくなったり、怒りが溜まりやすくなったり することに注意が必要です。
改善する養生法は、春が旬の食べ物(たけのこ、セロリ、菜の花、アスパラガス)を積極的に召し上がる事をお勧め致します。
春の旬の食べ物には肝の働きを改善させ、滞りやすい血の巡りを循環させる力 のあるものが多いのが特徴です。
あとは、肝の働きを整えるには「酸味」も有効なので、お酢や柑橘系の果物、 梅干しなどを一緒に召し上がっていただければと思います。
日照時間の短い冬に比べると、春はさまざまなチャレンジを行うのに適した季節です。心身ともに伸びやかに過ごせる春の養生法をご参考にしていただければ幸いです。